CLOSE

活版印刷技術のこだわり:CAPPAN STUDIOの取り組み

2023.04.15LABO

CAPPAN STUDIOでは、活版活版印刷の技術を追求しています。
単に凹んでいれば活版印刷という訳ではなく、再現にはたくさんの技術やこだわりが必要になってきます。
オフセット印刷でも全く同じオフセット印刷機を使用しても印刷会社によって仕上がりに雲泥の差があるように、活版印刷も同じく仕上がりの違いがあります。
昨今では印刷機のスペック不足や技術不足で生じる現象を「味」という表現でごまかしているような感じを受けます。
誠実に活版印刷に取り組んでいる多くの印刷会社から見ると、間違った解釈に残念に思っているように思います。
活版印刷ほど印刷技術の違いが大きく出て、仕上がりに大きな差が出る印刷方法はないのではないかと思います。
方便のような物言いはやめて、綺麗なものを追求し誠実な商品を納めていくのが良いのではないかと考えています。

何点かCAPPAN STUDIOのこだわりや取り組みを紹介していきます。

『紙目について』

名刺ではT目仕上げになります。
長い辺に平行に目を通しています。
名刺、はがき、インビテーションなど様々な印刷物は紙目の指定も可能です。
紙の目は、paper grainと言います。
日本ではT目(英記:GL)/Y目(英記:GS)

流れ目は、紙の反りや破れ、折りなどを考慮して設計されるのが理想的です。
紙の流れ目を指定できない印刷会社は不親切で印刷会社の利益ややり方を優先したやり方のように思ってしまいます。

『ベタ面の色ムラやまだら模様について』

ベタ印刷に色ムラやまだら模様、ピンホールが発生しないようにしています。

「活版印刷のベタ印刷は掠れが味」
「一枚一枚の仕上がりにムラがあることも温かみが伝わる味わいのひとつです」
なんていう言葉を聞きますが、活版印刷のベタは綺麗です。
綺麗に印刷出来ないのは、印刷機のスペックが低い、技術不足が原因です。
元々オフセット印刷に変わる以前は、活版印刷が普通だった訳です。
その当時、カスレが出た印刷物が味があるとされていたのでしょうか?
きっとそうでないと思います。

ピンホールは、紙粉が原因の事が多く用紙によっては多く出る可能性があります。
CAPPAN STUDIOでは、印刷時に抜き取りチェックやこまめな版のゴミのふき取り、仕上がった後の検品でピンホールのある印刷物をお客様に届けないよう未然に何重にもチェックしています。

『印刷の滲み(にじみ)効果について』

活版印刷は凸版に乗ったインキが紙に転写する際、圧力(印圧)を掛けます。
この圧力により、版と紙との間のインキが文字などの輪郭に沿ってインキがはみ出ます。
このはみ出るインキの箇所をマージナルゾーンと言います。
インキのはみ出る量が多いと、真っすぐな線が不規則に、文字やイラストなどが潰れて再現されます。
この不規則さや粗い不正確な仕上がりを味と表現しているのを見かけますが、
それは印刷機、使用するインキ、版のスペック不足、そして職人の技術不足が原因と思われます。

CAPPAN STUDIOでは、活版印刷による印刷技術を駆使し、文字やイラストなどのデザインを的確に再現することを心がけています。
デザインを見て金属版、樹脂版など多くの版材から最適な版を選択します。
印圧やインキの設計など、細かな調整を行い、精密な仕上がりを実現するよう切磋琢磨しております。
お客様からお預かりしたデザインデータを、出来る限り最高の品質で印刷いたします。
文字サイズは5pt以上を推奨していますが、画数の多い文字などで文字内の中シロは潰れますが判読性を保つだけで大丈夫であれば3pt程度でも再現いたします。

 


活版名刺のご注文・お見積りはこちら
関連記事
最新記事